雪が降ろうとも少し作業

年末である。
今日は朝から雪がちらついていた。午前中に家の大掃除をし、昼から少し作業をした。短い角ログを3本作り、昨日作業をした隣の壁にはめ込む。本当は、隣の壁は下からすべて角ログをはめ込んで壁にしようと思っていた。しかし、作りながら、縁側が欲しいと思うようになった。
 縁側は、外と内との境界である。外と内が曖昧な場所であり、外の人が来た時にお茶を飲み、語らう場所。物語が生まれる場所でもあると思う。つまり、内と外との接触面である。それは人に限らないと思う。いろいろな意味で、縁側は境界の象徴と言える場所である。本当なら、隣(昨日作業した壁)の部分にだけ、ドアを付けようと思ったが、それだけでは、小屋の内と外の空気の流れ(のようなもの)が弱いような気がした。もっと広く空けられるドアが欲しい。そして、それは開き戸よりも、日本家屋のように引き戸のほうが良いように思えた。そのため、真ん中に柱があって(この柱は小屋の真ん中の大切な柱なので切るわけにはいかない)少し邪魔だが、小屋の中央に並んでふたつのドアを作り、外に縁側を作ることにする。外にはデッキを作って、デッキの上に、壁に寄りかかれるようにベンチを置いてもいい。とにかく、内と外を繋ぐ(履物を履き替えなくても行ける)場所をつくりたいのである。それは、もっと具体的に、簡単に言えば、絵や原稿を書いているときに、すぐにそのままコーヒーを飲んだり、外の景色を見たり、空気を吸ったりできる場所である。小屋の中にいる時でさえ、外と簡単に行き来出来る、外と繋がっている場所である。ドアが大きければ、外の空気も多く入ってくる。内と外との区別が弱くなる。
 壁にしようと思っていたので、この部分の柱にも溝が彫ってある。溝に埋め木をし、(今回はぎりぎりの太さの2.1×2.1cm。少しだけ大きくて入り切らないので、後でペーパーで入らなかった箇所を削る必要がある)その上に3本の角ログを入れた。しかし、柱が外に傾いている。そのため、角ログはかろうじてほぞが左右に噛んでいる程度で、かなり斜めになってしまった。昨日作業した壁の柱は内側に傾いていたので、全体を見ると壁がVの字型になっているのだ。角ログの上には、軒桁を組むので、おそらくその時に、まっすぐにすることができると思うが、軒桁のほぞ穴に柱のほぞを入れるのはなかなか力がいりそうだ。はじめはこんなにも柱は曲がっていなかったが、何ヶ月も立ったまま風雨に曝されることで、その素性が出てきたのだろうか。とにかく、あまり安定した状態ではないので、他の角ログを早く作ってはめ、軒桁を組んで安定させたいと思う。