2010.12.27.小屋づくり

 久しぶり、というか、実にちょうど2ヶ月ぶりに作業をした。ここのところいろいろな仕事が重なっていた。年末になり、ようやく少し落ち着いたところだ。原稿も一通り書き終え、編集部も印刷所も年末年始の休みに入る。この空白の時間に、できるだけ作業を進めたい。
 作業内容は前回と同じ。前回は短い角ログを作ったが、今日は長い角ログを作る。この大小2種類の角ログで壁はでき上がる。あとは根気よく刻み続けるだけだ。
 午前中に仕事をし、午後から作業に取りかかった。まずは、一番下、土台と角ログの間に噛ませる角材を土台にビスで打ち込む。背割りの溝があるので、薄い角材を溝に叩き込んで埋め、その上に5mmほどの角材を横にして打ち込んだ。試しに、長い角材を1本作り、組み合わせてみる。長さはちょうどいい。この長さに従い、角ログの制作に取りかかる。途中で1時間ほど別の仕事をしたが、4時半までに5本の角ログを作った。朝から作業をすれば、壁一枚分くらいの角ログが刻めるかもしれない。そうすると、壁ができるまでに要する日数は5日程度である。作業ができればどんどん小屋は完成に近づく。問題は作業ができるかどうかである。
 鋸で刻みながら思う。やはり、自分はデスクワークよりも身体を動かす仕事の方が好きなのだ。絵を描くのも文章を書くのももちろん好きだ。しかし、身体を動かす仕事の方が「性」に合っていると、いつも思う。そして、自分の手や足を動かして何かを造り上げて行くということは、同時に思考することなのだとつくづく思う。手を動かしているとき、さまざまなことを考える。それは、日常、とくに他の仕事をしているときには考えないことだ。昔、知人が「歩いているときに物をよく考える」と言い、自分自身もそのことには納得していたが、手仕事をするのも、そのことに良く似ている。鋸を引く一手一手が思考することなのだと思う。それは、絵を描くことにも通じるのだが、絵を描くよりも、もっとダイナミックというか、激しく動くため、より強く思考を巡らせるような気がするのである。
 この年末年始でどこまで作業を進めることができるか。それもこの1週間のたのしみである。