おえ草履


実兄が立ち上げた日知舎というところで、おえ草履という草履の販売が始まりました。
今回、パッケージのイラストを描かせていただきました。
「おえ」という植物を使って作られる、山形の山里で昔から作られてきた草履です。
香りが良く、上品で丈夫。
ご自宅や仕事場での部屋履きにいかがでしょうか?
以下、兄のFBから転載です。
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日知舎のおえ草履をリリースしました。丈夫で、履き心地がとても良く、それを履くことが作り手を支え、地域文化の継承につながってゆく、そんな草履です。
湯殿山近くの山里でこの草履を編む志げさんに初めてお会いし、その仕事に打たれ、継承に向けて動き始めたのが二年ほど前のこと。井戸川美奈子さんと出会い、この取り組みが新たな意味を持って歩み出したのが昨年のことです。一年をかけて井戸川さんは志げさんのもとに通い、おえという植物の付き合い方や編み方、ものづくりのこころのようなものを身につけ、丁寧につくられた草履を編むまでに。飯塚咲季さんと知り合ったことによって、草履の鼻緒には素敵な庄内刺し子が施されることになりました。
手仕事を懐古趣味で愛でるのではなく、単に失われつつあるからと継承を急ぐのでもなく、僕たちがこれから生きていくにあたって、途切れたさまざまな関係性を結んでいくために。良いと思えるモノを自分たちの手でつくり、求めてくれる人に届けてゆき、そのことが作り手の生業を成り立たせて、モノを作る文化の全体性が支えられ、継承されてゆく。日知舎の大切に思うことを形にしたいと臨んだ最初のプロダクトです。
http://hijirisha.jp/mono/
土地や人と切断された商品ではなく、それを介して土地や人と出会う商品だからこそ、その背景に広がるものを載せて届けたくて、冊子とパッケージを制作しました。
ともにデザインをお願いしたのは淡路島の加藤賢一さん。彼の、小さな声に耳を澄ますようなデザインを僕はいつも信頼していて、今回もこの草履のエッセンスを掬い上げるような、静かで揺るぎないデザインをしてくださいました。
写真は山形の吉田勝信くん。アトツギ編集室のデザイナーでもある彼ですが、今回はカメラマンとして、モノづくりの現場に慣れ親しんだ彼ならではの嗅覚で、空気感に溢れた写真を撮ってくれました。
イラストレーションは岐阜にいる弟の成瀬洋平。彼の繊細なタッチで描かれたおえ草履と月山の風景は、東北の厳しい風土さえそこに感じさせるような力強さをパッケージングにもたらせてくれました。
沢山の仲間たちの力添えを得てリリースできます。みんなどうもありがとう。
当面は行商と通信販売で流通を行い、少しづついくつかの店舗で販売していきます。みんなぜひ買ってね。
直近の行商は、11/1(土)に天童木工で開催されるガーデンマルシェ。どうぞお立ち寄りくださいー!
https://www.facebook.com/events/481018685373130/?source=1